二股駅

消えゆくダルマ駅:北海道

函館発札幌行きの特急北斗は、長万部(おしゃまんべ)まで函館本線を北上したあと、室蘭本線に入って洞爺、東室蘭、苫小牧と進んでいく。長万部から先の函館本線は海岸を離れて山の中に向かい、ニセコ、倶知安(くっちゃん)、小樽(おたる)を経由して札幌、旭川まで続いている。

長万部から函館本線を山の中に向かい、最初に着くのが二股(ふたまた)駅だ。二股駅は2026年春ごろに廃止になる見込みのようだ。

 

基本情報

□駅名  二股(ふたまた)
□路線  JR北海道 函館本線
□所在地 北海道長万部町双葉
□マップ

□撮影年月 2025年10月

 

倶知安方の次の駅は黒松内(くろまつない)。以前はその手前に蕨岱(わらびたい)というダルマ駅があった
長万部方
壁と天井には木板が張られていて、ベンチも木製。床も含めて色が統一され、心地よい空間になっている
室内には最小限のものしかないが、お決まりの利用者ノートと千羽鶴はちゃんとある
列車は1日に下り4本、上り5本。長万部発倶知安行きの列車が来た。JR北海道自慢の新型H100形、愛称DECMOだ
この光景も2026年には見られなくなる見込みだ
しばらく停車したあと、次の黒松内に向かって走り去った

現状の長万部-小樽間の函館本線は、普通列車だけの運行でしかも本数があまり多くない“ローカル線”となっている。さらに、並行する北海道新幹線が開通したら、廃止になる可能性が高い。二股駅は、この区間の最後を見ることなく、役目を終えることになる。

 

前述したように、二股の次、黒松内の手前に2017年3月まで蕨岱(わらびたい)というダルマ駅があった。

廃止前(2015年)の蕨岱駅駅舎(写真:D-s-yama, CC BY-SA 4.0
Googleマップのストリートビューで、駅舎がなくなっているのはわかっていたが、行ってみた。やはりなかった
ホームの先にある線路は現役だ
蕨岱の名前はバス停としてまだ健在。パスは1日1往復のようだ

 

※「ダルマ駅」とは、使わなくなった貨車(有蓋車、冷蔵車、車掌車など)を改造した駅舎の呼び名の一つ。車輪や連結器などを取り外し車体だけになった様子が、手足のない置物のだるまに似ていることが由来。

 

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