東久根別駅

消えゆくダルマ駅:北海道

道南いさりび鉄道の東久根別(ひがしくねべつ)駅は、“市街地”と言える場所にあり、現在北海道にあるダルマ駅の中では一番利用者が多いかもしれない。

木古内方を望む。周辺は住宅が多い

駅の開業当初からダルマ駅だったという、非常に珍しい駅だ(もしかしたら唯一かも)。

東久根別が臨時乗降場として開業したのは1986年、駅に昇格したのが1987年(JR発足と同時)と、道南いさりび鉄道(当時は国鉄江差線)の駅としては新しい。駅の南には、戸数216という大きな北斗市営久根別団地があるが、この団地が建設されたのが1982年から1992年にかけて。あわせて周辺の宅地化も進んだのだろう。そのころ駅の需要が高まったのだと思われる。

一方、車掌車や有蓋貨車を駅舎に利用したダルマ駅の多くは、日本国有鉄道(国鉄)が分割・民営化された1987年の前後に誕生した。古くなった駅舎を建て直すのに費用がかかること、そのころ貨物列車のワンマン運転化が進み車掌車が廃止されたこと、「コンテナ」の普及で有蓋車などの貨車の必要性が下がったこと、などが理由だ。

駅の開業時期とダルマ駅誕生の時期がちょうど重なり、「開業当初からダルマ駅」が誕生したと思われる。

 

基本情報

□駅名  東久根別(ひがしくねべつ)
□路線  道南いさりび鉄道線
□所在地 北海道北斗市久根別
□マップ

□撮影年月 2025年10月

 

駅舎の元になったのは、貨物室(左半分)と車掌室(右半分)が混合した「有蓋緩急車」(記号:ワフ)。貨物室の開口部が入口で、車掌室のデッキは塞がれている。後ろに見えるのが北斗市営久根別団地
右はトイレで、なんと洗面台もある。トイレの中を見なかったが、水洗だろうか? 下りの函館行きは16本、上りは木古内行きが9本、上磯どまりが9本と、そこそこの運転本数がある
バーコード決済や電子マネーも使える、最新の自動券売機がある。ダルマ駅に限らず、無人駅で券売機があるのはもはや珍しい
まっすぐな線路部分にあとから駅が作られた。朝は函館方面に向かう乗客が多いのだろうか

 

※「ダルマ駅」とは、使わなくなった貨車(有蓋車、冷蔵車、車掌車など)を改造した駅舎の呼び名の一つ。車輪や連結器などを取り外し車体だけになった様子が、手足のない置物のだるまに似ていることが由来。

 

おすすめの記事