真滝駅

 
一ノ関から摺沢(すりさわ)まで、大船渡線(おおふなとせん)が新規開業したのが1925年(大正14年)のこと。一ノ関の次駅である真滝は、そのタイミングで開業した大船渡線で最も古い駅の一つだ。真滝駅周辺の土壌には「亜炭(あたん)」と呼ばれる炭化度の低い石炭が多く含まれており、真滝駅から多くの亜炭が出荷されていたという。
無人化されたのは1986年(昭和61年)。1998年(平成10年)に建て替えられた木造風の簡易駅舎は、かつて盛んだった林業の香りを残す。

 
 

☆写真提供 J.A.様

基本情報

□路線  JR東日本 大船渡線
□開業  1925年(大正14年)開業
□所在地 岩手県一関市滝沢字館下1


□マップ

□訪問年月 2021年7月 2022年1月

  

 

無人化になった後に建てられた駅舎には、「無人駅」と表示された構内図が掲示されている

 
 

駅入り口の右側にある小さな待合室。最終の下り列車到着が21時32分で、23時に駅の灯は消える

 
 

駅入り口の左手には、おそらく備品置き場のような部屋がある。南京錠がかかっているが、上部にあるもともとの鍵は壊れてしまったのだろうか

  
 

改札に隣接したホームから一ノ関方面を望む。真滝駅は2面2線の相対式で、改札側のホームが上り(一ノ関方面)。下り(気仙沼方面)ホームには待合室がある(写真中央右)

 

 

上りホームから気仙沼方面を望む。下りホームへは中央に見える構内踏切を渡る




気仙沼へ向かう列車はしばらく南下したあと、東に(上の写真では左に)方向を変える。現在は使用されていないように見えるが、左側に留置線のようなものが見える

  
 

構内踏切から一ノ関方面を望む

 
 
 

下りホームへは留置線を渡り、柵の向こう側にある道を歩いて行く(黄色矢印)。一見、駅の外のように見えるが、この道は踏切と下りホームのみをつなぐ専用路だ

 

 

気仙沼方面、構内踏切から留置線を見ると、枕木が外された線路の下に十字の鉄板が配置されている。いろいろ調べたが何なのか正確にわからず。鉄板を外すと穴があって、車両の下にもぐれる設備だったんじゃないかと想像してるのですが・・

 
 
 

構内踏切を渡り専用路を歩いて、下りホームへ到着。再び気仙沼方面を望む。枕木は相当な年代物じゃないだろうか

 
 

下りホームから上りホームを望む。簡易駅舎の右側にあるのはトイレ。駅舎に負けない立派な造りだ。2011年のストリートビューには写っていないのでそれ以降の建設となると、まだまだ新しい
ホームは首都圏に比べてかなり低い。0.76mか0.92mかはわからず

 
 

ちなみに、こちらの写真は上りホームから下りホームを見たもの。下りホームの下は石が乱積み?のようになっている。もしかすると、上りホームと下りホームは建設年が違うのか?わからないことだらけ

 
 

 

下りホームから一ノ関方面を望む。正面に見える白い建物は待合室

 

 

 

逆方向から待合室を望む。やたらに大きな黒板がある

 
 
 

待合室の外壁は白い板張りだが、中も白い木のベンチが設置されていた。大きな黒板には掲示物なし。冬は寒そうだな

 
 

下りホームの一ノ関寄りから、簡易駅舎を望む。屋根が赤いことにここで気が付く。赤い屋根の向こう側にある背の高い杉の木(ピンク矢印)は、開業当初からあるものとのこと。100年近く、この駅を見守り続けている

  

なお、こちらの方のサイトに、

1990年頃の上の写真と同じ角度で撮影した写真が掲載されています。駅舎も建て替え前で、古い駅舎は明治・大正時代に作られた駅舎の特徴がいくつかみられます。30年前は杉の樹も、屋根をちょっと上回るぐらいだったんですね。

 

----- 2022年1月 真冬の真滝駅、列車から撮影しました -----

 

 

今回の記事を書くにあたり、以下のサイトを参考にしました。

※ 広報いちのせき シリーズ駅大船渡線「Local Station」vol.12

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