消えゆくダルマ駅:本州・四国
堀江駅は、高松と宇和島を結ぶJR予讃線の駅だ。古くは仁堀連絡船(愛媛県松山市の堀江港と広島県呉市の仁方港の間を運航)を利用する人の乗換え駅でもあったが、昭和57年に航路が廃止され、昭和62年には国鉄民営化によりJR四国の駅となった。現在の堀江駅は、昭和59年に設置されたダルマ駅だ。
基本情報
□駅名 堀江(ほりえ)
□路線 JR四国 予讃線
□開業 1927年(昭和2年)開業
□所在地 愛媛県松山市堀江町
□マップ
□撮影年月 2023年10月
駅舎の中から、2面2線のホームが見える
上り下りとも、ほぼ毎時運行列車がある。ダルマ駅の中では、運行本数は多いほうだ
南西側の壁。JR四国と言えば、アンパンマン列車だ。堀江駅は特急は停車しないので、残念ながらアンパンマン列車はダルマ駅を通り過ぎる(おそらく)
駅舎内には券売機がある。ダルマ駅に限らず無人駅では、券売機が撤去され、きっぷ回収箱や簡易型のIC改札機のみの場合が多い。現在知る限り、券売機のあるダルマ駅は、道南いさりび鉄道の東久根別(ひがしくねべつ)駅ぐらいだろうか
1日の乗降客数は、2022年度で300人台。それなりに人の気配を感じるダルマ駅だ
水色のきっぷ回収箱。運賃も入れていいらしい
1番線ホームから駅舎を撮影。出入り口のひさしの上にあるオレンジ色のバーは、かつてのハンガーレール。貨車時代は左右に動く荷物搬入用扉がはめ込まれていた。側面からみると、有蓋貨車独特の天井のカーブがよくわかる
跨線橋からの眺め
跨線橋を降りてすぐ、2番線ホームにあった案内板。堀江駅を通過する列車の時刻表があった。これの一部がアンパンマン列車なのだろう
2番線ホームから、駅舎を撮影。駅のワンポイントカラー、セルリアンブルーと青空が共鳴している
大半の上り・下り列車とも1番線ホームを利用する。ただし2番線ホームには、隠れた利用術がある。上の画像で、ホームの一部が右手方向に広がっているが・・・
ホームから直接小路に降りられるようになっている。駅が鉄道の向こう側へ行くための抜け道になっているようだ
いちおう、「通行危険」と書かれた小さな看板はある
2つのホームは、少しずれて配置されている。2番線は、1番線よりも高松寄りに長く伸びている
伊予西条行きの上り列車が入線してきた。堀江駅のある区間が電化されていて、ご覧のとおり秘境駅感はまったくない
※「ダルマ駅」とは、使わなくなった貨車(有蓋車、冷蔵車、車掌車など)を改造した駅舎の呼び名の一つ。車輪や連結器などを取り外し車体だけになった様子が、手足のない置物のだるまに似ていることが由来。