上総鶴舞駅

 
 
小湊鉄道が開業したのは1925年(大正14年)、五井から里見までの区間だった。上総鶴舞(かずさつるまい)はその時にできた、開業当初からある駅である(開業時は鶴舞町駅)。
駅のすぐ横に電力を供給していた鶴舞発電所があり、現在も建物が残っている。駅舎と発電所ともに、国の有形文化財に登録されている。
駅前には建築家設計による公衆トイレもあり、古きも新しきも融合した空間となっている。

 
 

基本情報

□路線  小湊鉄道 小湊鉄道線
□開業  1925年(大正14年) 鶴舞町駅として開業
     1958年(昭和33年) 上総鶴舞駅に改称
□所在地 千葉県市原市池和田898-2
□マップ

□訪問年月 2020年3月

 

 

 

比較的新しく見える駅名標。以前の駅名標は、「かづさ」と「つに濁点表記」だった。木造りのまま駅舎の雰囲気に合わせている

 

 

 

ホームの端から養老渓谷方を撮影。線路は右方向に大きくカーブしていて、列車が曲がりながら走行する姿がとてもいい

 

 

 

五井方を撮影。こちらも線路がカーブしている。地図をみていただくとわかるが、上総鶴舞駅は線路が大きくカーブしている途中にある駅なのだ

かつて使用していたホームの手前には赤錆びたレールが残っている。ホームの向こうに見える建物は、旧鶴舞発電所

 

 

 

 

長い庇に、支える柱、腰壁など趣のある駅舎。1999年(平成11年)関東の駅百選に登録された

 

 

 

 

駅舎は1932年(昭和7年)に増改築されているが、開業時の面影を多く残している。説明板の支柱が古レールなのがいいね ☆クリックで拡大

 

 

 

 

建築家藤本壮介氏の設計による公衆トイレ。小湊鉄道の駅(全駅ではない)にはデザイン性の高いトイレがあり、訪れる者を楽しませる

 

 

 

小湊鉄道の春は菜の花から始まり、やがて桜や低木の樹々が春に目覚めていく

 

 

 

 

鶴舞発電所は外観を見学可能。いったん駅をでて線路の向こう側まで歩く。ちょうど、下り列車が駅に到着

 

 

 

 

駅の北側にある踏切を渡る。発電所は踏切のさき、すぐ左手にある

 

 

 

正面の建物が鶴舞発電所。画面左手に駅があり、その間を線路が走っている

 

 

 

 

近づいてみる。建物から駅方向に引き込み線の線路が伸びている

 

 

 

 

発電所の正面。説明看板によると屋根も壁も当初からトタンだったようだ。この長い年月、よくぞもっているという感じがする ☆クリックで拡大

 

 

 

 

正面から。古びた造りとはいえ木造の出入り口に風格が漂う。なかなか堂々とした面構えだ。電力は駅だけでなく近隣にも供給していた

 

 

 

 

レールと菜の花、相性がとてもいい

 

 

 

 

線路の向こう側には切妻屋根の上総鶴舞駅貨物上屋(かもつうわや)が残っている。これも有形文化財だ

 

発電所からの引き込み線の先には小さな踏切の跡がある。引き込み線は重量物などの運搬に使われていたらしいが、火力発電のための石炭などもこの引き込み線を使って運んだのだろうか

 

 

 

 

駅に戻ると、ちょうど上り列車がやってきた

 

 

 

 

春の小湊鉄道は最高。ぜひご訪問ください

 

 

 

 

 

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