恋し浜駅

 
1984年(昭和59年)に三陸鉄道の北リアス線(宮古~久慈)と南リアス線(盛~釜石)が開業。小石浜は南リアス線の駅として翌年に新設された。2009年(平成21年)には小石浜地区のホタテブランド「恋し浜」をモチーフに駅名を改称し、縁結びのパワースポットとして観光客を呼び込む展開を始めた。
2019年(平成31年)に盛(さかり)から久慈までが「リアス線」として統合され、恋し浜もリアス線所属の駅となった。

 
 

基本情報

□路線  三陸鉄道 リアス線
□開業  1985年(昭和60年)小石浜(こいしはま)駅として開業
     2009年(平成21年)恋し浜駅に改称
□所在地 岩手県大船渡市三陸町綾里小石浜
□マップ

□訪問年月 2021年9月

  

 

ホームから盛方を望む。左手(東)方向は海で、ホームの先にはすぐトンネルがある。正面中央には待合室があり(白い壁)、その手前にはホーム下に降りる長い鉄製の外階段がある


 

ホームの釜石寄り先端から、釜石方を望む。こちら側にもトンネルが目の前にある

 

 

恋し浜駅は線路がカーブする途中に作られているため、列車も少し傾いた状態で停車する。恋し浜駅の東側に広がる細長い地域は北側が綾里小石浜(りょうりこいしはま)、南側が綾里舘ヶ森(りょうりたてがもり)  Googleマップより

 

 

恋し浜駅を海側からみた3D航空図。この画像をみれば、陸の孤島ともいえる小石浜地区の住民にとって、三陸鉄道の駅の重要性がよくわかる  Google3Dマップより

 

 

 

恋し浜駅の愛称は「愛の磯辺」。駅名標のデザインは三陸の夜の海で煌めく星くずのイメージだろうか

  
 

 

ホームに設置された「幸せの鐘」。列車の乗客も鐘を鳴らせるように、恋し浜駅には3分間列車が停車する(2020年2月時)




幸せの鐘は以前あった観光案内板の枠を利用して設置されている。天使と薔薇をモチーフにしたステンレスの透かし彫りが鐘の周囲を美しく彩っている

 
 

 

愛のパワースポットと言われると、なんだかその場所にいることがこそばゆく感じたりもするのだが、地元の方々の想いに触れると、そんな感覚も少し浄化されるような気がしてくる

 

 

 

駅の待合室の中には、天井からぎっしりとホタテ貝が吊り下がっている。ホタテの貝殻を絵馬に見立てたもので、思い思いの願い事が書かれたホタテ貝が並ぶ。養殖の海の中で吊るされるのと同じ結び方とのことで、この待合室は、小石浜の海中を模したものでもあるのだ

 
 

 

待合室内のベンチに置かれた飾り物と案内板

 
 
 

 

 

 

夜になり、暗いホームをほのかに照らす様子をみてみたい

 

 

 

2020年12月、駅のホームから見えるハート形のモニュメントがピンク色に彩色されたことを知らせる案内板

 

 

 

ホームの盛寄り先端から、トンネル方向を見ると、トンネル右斜め上にピンクの💛が見える。写真では小さく見えるが縦8m・横7mあり、2017年3月に県道のトンネル工事の際にのり面に作られた。夜になっても見えるように、特殊な塗料で塗り直されたとのこと

 

 

 

 

ホームから西側を望む

 

ホームから東側を望む。恋し浜駅は標高43mほどで、すぐ下の県道からも約13m高い場所にある

 

 

 

 

駅の下、東側にある「恋し浜ホタテデッキ」。2020年2月に放送されたブラタモリ「三陸リアス~鉄道がつないだ三陸の夢とは?~」でも紹介された地元のホタテバーベキューが楽しめる場所。残念ながら現在は休業中となっている

 

 

 

 

 

駅の下にある郵便ポスト。ピンクである

 

 

 

自動販売機ももちろん、ピンク

 

 

 

みちのく潮風トレイルの案内板。後ろに見えるのが駅に続く鉄製の外階段

 

 

   

 

外階段の下から駅を見上げる。階段は78段あり高低差は13mほど。階段を上る手前に時刻表が掲示されているのはありがたい。ちなみに、ホームの白い待合室の左側にもう一つ屋根付きのスロープがある。こちらはホームから5mほど下の公民館のある広場につながっている

 

 

 

2014年(平成26年)に設置されたバリアフリー対応の通路

幅2m、長さ約89mのスロープは途中でUの字になり180度向きを変える。スロープの先には広場があり小石浜公民館に通じている

 

 

 

 

広場から駅と外階段を望む。この高さのおかげで、津波の直接の被害は免れたが、大震災後南リアス線は全線不通となり、再開まで2年の月日を要した(盛~吉浜間までが2013年4月営業再開)

 

 

ピンクの自動販売機で購入したご当地コカ・コーラ。記念に持って帰りたかったが、飲んでしまった

おすすめの記事